内製による新卒研修運営の裏側
こんにちは。
2021年4月に入社した、GPTech新卒3期生の関です。
https://blog.gptech.jp/post-739/
この記事を書いている2021年5月時点では、私たち3期生の3人は研修生として新卒研修を受講しています。(GPTechでは入社直後の2か月間を新入社員研修期間に設定)
GPTechでは新卒研修のほぼすべてを内製化しており、2019年から今年で3年目になりますが、そのスタンスは今も変わっていません。普段はコンサルタントとして案件を受け持つ先輩社員が事務局または講師として運営を担い、独自の研修を行っていることについて、一研修生として興味を持ちました。
そこで今回「内製による新卒研修運営の裏側」というテーマで、新卒研修の推進リーダーにヒアリングを行い、その内容をまとめました。
この記事を通して、
「GPTechではどのような新卒研修をしているのか?」
「中小ITコンサルファームの規模感で、新卒研修(Off-JT研修)をどのように内製しているのか?」
といった疑問へお答えできればと思います。
社内における新卒研修の位置づけ
タスクフォース(以下、TF)は、GPTechの本業であるコンサルティング業務とは別に、社内改善や業務推進をミッションとした活動です。現在は約10のタスクフォースが活動しており、新卒研修もTFの一つとして運営しています。
TFには新卒研修以外にも目的に応じて様々なTFがあり、例えば中堅研修TF(社内で月に1回実施している中堅社員向けのIT研修の企画運営を実施)や、PR・マーケティングTF(対外的な露出の折衝・調整や、コーポレートサイトやGPTech-Blog等のWebサイトの運用を実施)などがあります。
コンサルティング業務(実業務)だけでなく、社内向け活動であるTFを行うことで、まだ実業務経験が浅い若手でもプロジェクトの進め方を主体となって考えたり、推進役を担うなどの経験を積むことができ、TFが第二の活躍の場・成長の場になっています。
新卒研修TF(運営側)の概要
今回は、2021年度の新卒研修を統括する、推進リーダーの堀井さん(新卒入社3年目)に新卒研修の概要や特徴、具体的な活動内容などをヒアリングしました。
関(以下、Q):新卒研修TFのメンバー構成や活動期間を教えてください。
堀井(以下、A):新卒研修TFの体制図は以下の図の通りです。
Q:堀井さんを筆頭に若手社員が中心となっている体制ですね。
A:はい、研修事務局で実際の研修の企画や運営を行っており、入社して1、2年目の社員が実働部隊として稼働しています。図を見ていただくと分かる通り、去年まで新卒研修を受ける側だった新卒入社2年目の若手社員や中途入社1年目の社員などが自らの経験を活かし、積極的に活動しています。また、アドバイザーや責任者としてベテランの社員方も参画しています。
Q:次に、新卒研修TFの活動期間を教えてください。
新卒研修TFの活動期間は約半年間で、その内訳は以下の通りです。
①企画期間4か月間(12~3月)
②運営期間2か月間(4~5月)
③研修修了直後の振り返り期間(6月)
振り返りは、研修終了後に各自で研修の反省点や改善事項などを整理し、全員で共有することで、翌年以降の研修改善に活かすことを目的にしています。
Q:新卒研修TFは、何を目的としているのでしょうか。
A:目的は二つあります。
一つ目は、研修終了後には即戦力としての活躍できるレベルに到達すること、
二つ目は、コンサルタントとしての基礎を築くことです。
一つ目に関しては、新卒社員は6月から実業務へのアサインを予定していますが、即戦力としてアソシエイト職の業務をこなすことを期待しているものです。
二つ目に関しては、今後コンサルタントとして職務を積んでいくうえで必要になる、基礎(知識やマインド)の習得を期待しています。
例年計画される研修プログラムはすべて、これらの目的から逆算して計画しています。上記の目的を達成するにはどういった能力が必要かを洗い出し、それらの能力を獲得するために最適な研修内容を設計しています。
具体的には、実業務で必要とされる能力や知識の習得のほか、コンサルタントとしてのマインドを養うといったものがあります。
GPTechの新卒研修の特徴
Q:新卒入社3年目の堀井さんが推進リーダーであること、実働部隊が年次の低いメンバーで構成されていることなど、若手が活動の中心である印象を受けます。
A:そうですね。実際に、研修項目のアイディアの多くは若手社員から発案されたものです。例えば、研修終盤に準備されているチームビルディング研修は、今年から新規に追加された研修項目で、「在宅の環境下でも、チームとしてのつながりを築きたい」との意見を反映させたものです。
また本研修はスローガンとして「ともに磨こう、変わる力、変える力」を掲げていますが、こちらは新卒入社2年目の吉原さんのアイデアです。自分も含め、研修を受けた経験のある立場として改善点を提案したり、新規の研修項目の追加を行ったりしています。
吉原さんの入社記事についてはこちらです。
Q:先ほど触れた研修のスローガン「ともに磨こう、変わる力、変える力」について、もう少し詳しく教えてください。
A:スローガンにある「ともに磨こう」とは、研修生である新卒社員と既存社員を指しています。そして「変わる力、変える力」とは、双方向的に変化することを目指しています。
研修を通して「新卒社員だけではなく既存社員も、さらにはGPTechという組織自体もインタラクティブに変わる、もしくは変える力を持つ」という期待を込めています。
新卒社員は学びを通して変わり、既存社員は教えることを通して変わる。そして、自分自身が変わるだけではなく、他人や研修のあり方、組織に影響を与え、変える力を身につけてほしいと考えています。
新卒研修TFの活動内容
Q:新卒研修TFの企画と運用について、もう少し詳しくお伺いしたいです。去年実施した研修内容を変更することもあるのでしょうか。
A:そうですね。運営側、研修生側の両方の意見を参考に、研修内容の変更・改善を行っています。
企画は上述した通り、研修開始の3,4か月前頃から実施し研修の改善と新規追加を行います。
コンサルタントとして求められる要素を洗い出しながら、スケジュールを組んだり、資料を作成したりという事前準備を行います。
各研修の担当者を中心として、研修の日程調整や講師(主にGPTech社員)への依頼を行うため、活動はTF内で完結せず、GPTech全体を巻き込んでの活動になります。
「各研修の進捗を管理し、滞りなく準備を行い、実施する」という一連の流れをすべての研修で踏襲しています。
また、課題や進捗の遅れを適宜把握し対策することも必要になるため、TF全体および実働部隊で定例会を毎週行い、研修がスムーズに進められるようにしています。
入社してまだ1、2年目であってもTFで推進役を担うことにより、実際に社外の顧客とプロジェクトに活かせる成長の場となっています。
Q:研修生(新卒社員)へのサポートについてはどうでしょうか。
A:新卒研修TFの社員を交えて、毎日朝礼と夕礼を各々15分程度行っています。その際に業務連絡だけでなく、困っていることなどの研修生の現状を把握できるようにしています。
また、学びを加速させるための工夫も実施しています。
具体的には、研修を通して何を学んだか、自分が立てた目標を達成できたかを振り返る時間を設け、日報として提出するようお願いしています。
学びには講義だけでなく、計画や目標、そして振り返りが大切です。日報を書いて提出してもらうだけでは、研修生自身の視野や能力に限定されます。そのため、共有された日報に対して新卒研修TF以外の社員方からもフィードバックをもらい、新しい視野や考え方を身につけられるようにしています。
そのほかにも、取締役との1on1や、夕礼時に開かれるゲスト企画など、様々なサポートを実施しています。
ここでゲスト企画とは、新卒研修TF以外の社員が夕礼に参加することです。リモートでの研修ではありますが、GPTechの一員として先輩社員との面識をもつ場は大切だと考えています。
Q:最後に、成長するために研修生に求められることは何でしょうか。
A:個人的な意見としては、素直さと振り返りだと考えています。
学びを素直に受け入れ、振り返ることで学びを定着させるといったサイクルを繰り返し、吸収力の熱量を維持し続けることが重要に思います。
そしてこれは研修期間中だけの話ではなく、変化の激しいIT業界では、今後も学習し続けることが求められます。今現在の知識量に関係なく、常に学び続けることを意識してほしいと思います。
研修生としての所感
今回、推進リーダーへのヒアリングを通して、運営側の意図が明確に研修内容に反映されているように感じました。
研修生は、講師への質問や研修そのものに対するフィードバックを通じて研修を一緒に作る立場であり、来年以降は私が研修を実施する立場となります。そのため、研修を受けつつも、研修の問題点や改善点を探るなど、より能動的に研修に臨むことが求められています。
また、在宅環境下での研修ではありますが、毎日の朝礼夕礼、社員方からの日報へのFBなどを通して、しっかりとしたサポートを受けられているように感じます。研修はチャレンジングなものが多いですが、フォローをいただきつつ研修をこなしています。
個々の研修内容の紹介は別の記事に替えたいと思いますが、入社した4月から今日までとても刺激的な研修生活を過ごしています。
https://blog.gptech.jp/category/training/
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事を通して、GPTechでの新卒研修の内容や運営の裏側について理解が深まる機会となれば幸いです。
ありがとうございました。
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