調査はつまらない?視点を変えたら面白くなりました

調査はつまらない?視点を変えたら面白くなりました

こんにちは。GPTech新卒一期生のほりいです!

新卒研修紹介、2回目の今回は「情報調査研修」について紹介します。

調査ってめんどくさそう

コンサルタントにとって、重要な仕事の一つに情報調査があります。

しかし、調査というとインターネットで色々なサイトにアクセスしたり、わざわざ図書館に足を運んで資料を調べるなど、地味で面倒なイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?

確かに、テーマについて隅から隅まで調べようとすると作業量は多く、単調でつまらない作業になってしまいがちです。

しかし、情報調査研修を経験し、

情報を調査することは、もしかしたらクリエイティブで非常に面白いプロセスなんじゃないか?と思うようになりました。

現象と論点(解決するべき問題)にわける

今回の研修で私たちが行った課題は、「過去に発生したプロジェクト失敗事例の調査・考察の発表」です。

具体的には、システム導入が失敗した事例について、

①プロジェクトの経緯

②失敗の原因

③失敗が起こらないために必要だった施策

について、①、②を調査してまとめ、③を自分たちで考察し、それらを発表するという課題です。

私たち新卒3人は、この事例について、

システム開発会社のあるキーパーソンの離脱によって、プロジェクトに混乱が発生した。それゆえ、そのキーパーソンにプロジェクトの成否が左右されてしまうこと、つまり※属人性の高さが失敗の原因の一つである。

と発表しました。

※属人性…企業などにおいて、ある業務を特定の人が担当し、その人にしかやり方が分からない状態になること

また、属人性の高さに対する施策として、引継ぎのために文書を作ることを徹底すること、様々な役職間で情報共有の強化を行うという施策を考え、発表しました。

しかし、上記の発表は大きなミスを犯していました。

それは、失敗の原因を、

①現象  ②論点解決するべき問題

の二つに分けず、まとめて扱ってしまっていることです。

論点という言葉はボストンコンサルティンググループで、「解決するべき問題」という意味で使用されています。以下でもその定義に従います。

上記の例でいえば、

①現象…キーパーソンの離脱  ②論点…属人性の高さ

と表現できます。このように原因を分けて考えれば、

①現象…キーパーソンの離脱

に対して、属人性の高さ以外にも、

②論点…職場環境が劣悪

など、ほかの論点、つまり他の解決するべき問題を見つけることができるのです。

さらに、新たな論点に対する施策についても考えることができます。

しかし、私たちは情報調査の際に、キーパーソンの離脱は止めるのが難しいため、属人性の高さが問題であるという記事をそのまま引用し、失敗の原因として扱ってしまいました。

そのため、ほかの論点を設定できませんでした。そもそも、その論点が正しいのかどうかも考えられていなかったのです。

論点設定はコンサルタントの生命線

現象と論点を分けることは、非常に大切です。

現象は誰にとっても全く同じですが、どのような論点を設定するのかは人によって異なります。

つまり、どんな論点が洗い出せるか、また、どの論点を重視するのかというところに、その人のオリジナリティが出ます。

一つのプロジェクトで、たとえ全ての論点を洗い出せたとしても、費用や時間の制約で、すべての論点に取り組むことは不可能といえるでしょう。

だからこそ、解決したときに大きなインパクトをもたらす論点を設定できることが、コンサルタントとして非常に重要なスキルと言えるのです。

しかし、設定した論点がはじめから最もインパクトをもたらすものである可能性は低いです。

裏付けがなければ、それはただの仮説にすぎないからです。

そこで情報調査が重要な役割を果たします。

仮設定した論点に数値的な裏付けはあるのか、他の類似事例はないのかなどの調査が論点の質を上げるために必要だからです。

このように、①論点を仮に設定し、②裏付ける情報があるのか調査し、③論点にインパクトがあるか検証するというサイクルを回すことで論点の質を高めることができるのです。

情報調査は論点設定に不可欠の要素

論点設定を誤ると、その後に適切な問題解決ができたとしても、期待される効果が出ず、問題解決をする目的や意義がなくなってしまいます。

論点設定は、プロジェクトの成否を決定するほど重要であり、コンサルタントにとって生命線だと体感することができました。

このような視点で見ると、論点の質を高めていくという視点で行う情報調査は非常にクリエイティブでおもしろいプロセスであると感じるようになりました。

もちろん、新卒の私たちには、切れ味の鋭い論点を見つけ出せるような知識も経験もありません。

しかし、普段の生活から、「ここのレストランはなぜお客さんが少ないのだろう?」というような疑問を持ったときに、どのような論点があるかと考える訓練を繰り返し、鍛えていくことはできると思います。

その際にも情報調査で根拠を探すことを忘れずに、コンサルタントとしてのスキルを高めていこうと考えています。

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