本質思考の実践で深める思考力

本質思考の実践で深める思考力

こんにちは、GPTech新卒2期生の伊豆です!

2020年度の新卒研修の紹介にあたり、2回目にあたる今回は「本質思考研修」について紹介します。

まず「頭がいい人」とはどういう人を指すものでしょうか。

人によって様々な解釈がありますが、一つには「物事の本質を捉えることができる人」ということが言えると思います。 しかし、「本質」は極めて抽象的な概念であるため、「本質とは何か」「本質思考とは何か」という疑問が生まれると思います。

そこで今回は、私たちが研修で学んだ「本質思考」についてご紹介したいと思います!

本質思考とは何か?

この記事では、本質思考を「業務を遂行するにあたり、現象にとらわれず背後にある本質を見極めた上で原因を分析し、編み出した法則に従って行動する思考法」と定義します。

この「本質」とは、「現象の背後や内面にあり、その現象の因果関係を示す真の要因」を指します。

※ちなみに、「現象」とは、私たちが普段知覚できるすべての物事を指します。
( 例えば、「今この記事を読んでいる」ことも現象です)

車のブレーキを例に本質思考を実践!

ここからは、私たちが実際に研修で行った「車におけるブレーキの本質を考える」ことで、本質思考を実践してみたいと思います!

実践にあたり、本質思考と関連する手法である「なぜなぜ思考」と「汎化」について説明します。

まず「なぜなぜ思考」とは、文字通り「ある物事に対して“ なぜ?”という問いを繰り返していくこと」です。(「論理思考」とも言います)

なぜなぜ思考は、ある物事や問題の”原因”を探りあてるために有用な手法ですが、どの程度まで「なぜ?」による深掘りを行うかは、ケースバイケースによって変わります。
※使い方次第では、過剰または不毛な論理を展開することになるため、バランスが必要です。

次に「汎化」とは、「様々な現象に対して共通点を見つけ、より広い概念としてとらえなおすこと」です。例えば、「車」を対象に汎化してみると、「乗り物」と定義することができ、もう一段階「汎化」すると「移動手段」と定義することができます。

「本質思考」研修

それでは準備ができたところで、以下の通り手順を一部抜粋したSTEPに則って、「車のブレーキ」の本質について考えていきたいと思います!

まず前提として、自分に「車に乗りたい」というニーズがあると想定します。

STEP1.「ブレーキが何のためにあるのか」を考える

車のブレーキは、車を止めるためにあるものです。
よって、「ブレーキが何のためにあるのか」は、「車が止まるため」という理由が考えられます。

STEP.2 「なぜ止まる必要があるのか」を考える

車が止まることができない場合、どのような困ったことが起きるかを考えてみると、「前方を走る車に衝突してしまう」「人をひいてしまう」等のデメリットが挙げられます。

上記のデメリットから、車が止まる理由は「事故を起こさないため」が正解と考えられがちです。(私もそう考えました)

しかし、 「事故を起こさないため」 という解答はブレーキの本質を掴めておらず、実は間違いなのです。(ヒントは「車に乗りたい」という前提条件です)

STEP.3 汎化する

STEP3では、STEP.1と2で導いた答えを汎化します。
今回は、車のブレーキを対象として汎化したいと思います。

まず、「ブレーキ」を汎化した場合、ブレーキは車を止めるために存在するアイテムなので、「停止装置」だと言えます。

しかし、これではまだ汎化の程度が弱いため、もう1歩踏み込んで汎化すると、「制御装置」だということが考えられます。

このように、ブレーキの本質を考え汎化することで、最終的には制御装置が何のために存在するのかが分かることになります。

本質思考のメリット

「なぜなぜ思考」と「汎化」により物事の本質を掴めるようになると、例えば「情報セキュリティは何のために存在するのか」といった全く別のテーマについても、その本質をシンプルに理解できるようになります。(情報セキュリティも、ブレーキと同様“制御装置”の意味合いを持ちます)

整理すると、本質思考には以下の5つのメリットがあります。

本質思考をアシストする「原理・原則アプローチ」

ここまで本質思考の方法について話してきましたが、最後に、本質思考を実務で活用する上で有効な「原理・原則アプローチ」について、紹介します。

原理・原則アプローチとは、普遍的な事実である「原理」を根拠に、 自身の行動の指針となる「原則」を導き出す方法 のことです。

原理とは、現象(個人の生活や企業活動等)を分析する上での「根拠」になるものであり、原則とは、現象を自分の意図にあわせて行動する際の「指針」にあたります。

例えば、原理を「大学受験の期間は有限である」とすると、 原則は「限られた時間の中で志望校の合格を得るために、高校1年生から(模試を受ける等の)受験に向けた活動をする」が考えられます。

この原理・原則アプローチを実務で活用する際は、本質思考により原理を導き出すことで現象を分析することを可能にし、行動にあたって原理から導き出された原則を基に行動することで、高い成果を生み出すことが可能です。

まとめ

GPTechの行動指針の一つに「本質思考」があります。(参考:「圧倒的な価値を創出するコンサルタントの心構えとは?」

本質思考は一朝一夕で身につく能力ではありませんが、 コンサルタントに求められる「課題を見つけ出し最適な解決策を提案すること」を満たすためには、本質思考を用いて正しいゴールを把握することは不可欠だと思います。

そのための第一歩として、まず「日々の生活の中で目に入ったニュースの本質を考える」 等のアクションにより本質思考のトレーニングを習慣化し、 本質思考 を使いこなしていきたいと思います!

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