「自ら開拓し、企業理念を実現する」エンタープライズユニットインタビュー記事

「自ら開拓し、企業理念を実現する」エンタープライズユニットインタビュー記事

はじめに

今回は、現在(2024年10月時点)GPTechに存在する5つのユニットを紹介するブログの第2弾として、エンタープライズユニットリーダーの山本へインタビューを実施しました。

GPTechのユニット概要については以下の記事をご参照ください。

インタビューでは、主に以下の内容について語られています。

①日本の中堅・中小企業が抱える問題に対する山本の想い
②ユニットが掲げる「開拓者精神」について
③ユニットの業務内容と求職者に求めるもの

なお、ユニットリーダーを務めている山本も中途入社の社員です。山本自身がGPTechにどのような経緯で入社したのかについては、以下の記事からお読みいただけます。

現在、エンタープライズユニットではPM経験者を募集しております。

PM経験のある方で、「日本の中堅・中小企業支援に貢献したいが良いアプローチが分からない」「PMの経験を活かしてキャリアの幅を広げたい」という思いを持つ方の参考になれば幸いです。

※この記事は、主に中途採用希望者向けに書かれていますが、新卒の方も入社後の働き方をイメージするための参考にしていただければと思います。

日本の中堅・中小企業が抱える問題

―まず、エンタープライズユニットが掲げているミッション、ビジョンを教えてください。

(山本)
エンタープライズユニットが掲げているミッション・ビジョンは下記のとおりです。

ミッション:IT発注・IT運用に悩んでいる民間中堅・中小企業を助ける
ビジョン:民間中堅・中小企業に対するCIOアウトソーサー日本代表になる

エンタープライズユニットは開拓者集団を目指す

―上記のミッションを設定した背景を教えていただけますか?

(山本)
IT関連の支援に関して、大企業と中堅・中小企業の間に格差があると考えたことが背景にあります。

前職にいたときから、多くの大手コンサルファームが、大企業に対して支援に入っている姿をみてきました。彼らは、基本的に大規模な案件しか受注せず、子会社をはじめ、中堅・中小企業は利益が出せないので支援しないという声も直接聞いてきました。

しかし、以下のグラフにあるように、実際デジタル化が進んでいないのは日本の企業数の99%以上を占める中堅・中小企業です。その原因として、中堅・中小企業の現場でIT人材が不足していることが挙げられます。

このような現状を受け、大企業だけではなく、中堅・中小企業の支援を視野に入れることが必須だと考えました。

デジタル化の実施状況(日本:企業規模別比較)

(出典)総務省(2023)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」

(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/html/datashu.html#f00304)

私は、GPTechの良さはここにあると考えています。

組織規模の大きい大企業は、大手コンサルファームに任せ、その他大多数の中堅・中小企業を支援していくところに我々の価値があります。

日本に大量に存在する、手が差し伸べられていない「困っている中堅・中小企業」を助けたいという思いから、このミッションを設定するに至りました。

―「困っている中堅・中小企業」について、具体的にどのような状態に陥っているのか教えていただけますか。また、その原因についても伺いたいです。

(山本)
「困っている中堅・中小企業」の例として挙げられるのは、大企業のグループ会社です。

大企業では、親会社の大きな案件が優先されることが多く、グループ会社の状況を正確に把握し、人員を手配する余裕がありません。

結果的にグループ子会社からは、以下のような不安や不満の声が出ているのが現状です。

・親会社のIT部門は小規模なグループ会社を助ける余裕がない。
・仕方なく自分たちだけでベンダーと調整しているが、聞いたこともないような用語を使って話をされる。用語を解説できる人だけでもいてほしい、と思うことがある。
・なぜベンダーの費用があんなに高いのか、そもそも費用が適正であるか判断できない。

親会社が困っている子会社を支援しない理由は、大規模な案件への対応だけでも手一杯で、グループ会社の問題まで考える余裕がないためです。

たとえ、グループ会社が「作業の省力化が出来る余地があるにも関わらずシステム導入が出来ない」「システムを導入したもののうまく運用が出来ていない」という状況であったとしても、親会社、グループ全体への影響度は、大規模な案件への対応などと比較すると小さいです。

その結果、グループ会社への支援は後回しにされ、問題が放置されてしまいます。

ただもちろん、グループ会社の中でも規模が大きく、グループ全体への影響度が高いと考えられている場合は、親会社はIT人材を出向させるなどの支援をしています。

一方で、影響度が低いと考えられているグループ会社の場合は、費用対効果が低いとみなされ、親会社からの支援が後回しにされてしまうのが実態なのです。

ここまでお話しした通り、助けが必要な企業の大多数は中堅・中小企業です。

日本の企業数の99%以上を占める中堅・中小企業を救ってこそ、日本社会がより良くなると考えています。このような考え方は、エンタープライズユニットだけに留まらず、GPTech全体の方針でもあります。

エンタープライズユニットが「開拓者集団」と掲げる理由

―続いて、ビジョンについてです。「民間中堅・中小企業に対するCIOアウトソーサー日本代表になる」ことに関しては、ミッションと同様の背景から考えられたビジョンであると考えられます。
では、「エンタープライズユニットは開拓者集団を目指す」について、なぜエンタープライズユニットでは「開拓者集団」を目指すのでしょうか?また、このビジョンがもたらす価値についても教えてください。

(山本)
原点にあるのは、GPTechの企業理念を実現したいという想いです。

企業の一社員として働く場合、その会社の理念やビジョンは非常に重要であると考えています。そもそも私自身がGPTechに入社する際、理念に対して「これこそ自分がやりたいことだ」と感じていましたし、中堅・中小企業へ向けての支援は誰かが力を注ぐべきだと考えていました。

しかし、受け身の姿勢でいるだけでは、いくら高潔な理念やビジョンを掲げていても実現には至らないですし、本当に困っている企業を見つけることはできないと思います。

GPTechの理念やビジョンを浸透させ、IT発注における社会課題を解決するためには、支援が必要な企業をリサーチし、自ら開拓を進める能動的な姿勢が必要だと考えました。

積極的に新規開拓をおこない、GPTechの理念・存在を世に知らしめることが、エンタープライズユニットの価値であると言えます。

また、新規開拓をすることは、社員のモチベーションを高めるという観点でも有効です。

基本的に人は、誰かから言われてやる仕事にはモチベーションが湧かないため、「ある程度裁量を持たせること」は、仕事に対するモチベーションを維持するうえで重要です。そのため、エンタープライズユニットでは「社員自らがやりたい業界を開拓すること」を積極的に推奨しています。

さらに、ビジネスパーソンが仕事をしていて楽しい、モチベーションが高い状態を保てている、と感じるのは、自分自身が取り組んでいることが「意義あることだ」と思いながら働くことにあります。そのため、GPTechの理念、ビジョン、存在意義をしっかりと腹落ちさせることが重要だと考えています。

―続いて、ユニットの業務内容について伺っていきます。現在、どのようなクライアントがいて、どのような支援をしているのでしょうか?

(山本)
現在は複数の業界を支援しており、航空会社数社、大手建設会社グループ子会社、大手広告代理店関係会社、大手人材派遣会社などがクライアントであり、データ分析支援やPMO支援を担っています。

上記のクライアントは全て、エンタープライズユニットのメンバーと共に開拓したものです。

―実際に開拓をする際は、どのように進めているのでしょうか。

(山本)
開拓をする際は、「①大企業のグループ会社」「②メンバー自身がやりたいこと」を軸として進めています。

前提としてですが、「開拓者集団」として、戦略もなく闇雲に開拓しているわけではありません。特に、エンタープライズユニットの初期における開拓は、代表の坂本と作った考え方を軸に営業活動を広げていきました。

それに当たるのが、1つ目の軸の「大企業のグループ会社を支援する」という考え方です。

助けを求めている中堅・中小企業の中でも、大企業のグループ会社にアプローチすることに決めた理由は、他のグループ企業への展開が見込めると考えたためです。結果的に、実績を積んだことでほかのグループ企業への展開に繋がり、現在の契約実績にも繋がっています。

また、2つ目の軸としてあるのが「ユニットメンバーのやりたい業界を開拓する」という考え方です。現在開拓中の農業分野に着手したキッカケは、「実体験から農家を助けたい」と考えている若手コンサルタントからの提案でした。

ただし、「やりたい」という思いだけでは、開拓へのモチベーションを維持することは難しいため、「何をしたいか」「なぜしたいか」を明確にしたうえで開拓活動に取り組めるようにしています。

―開拓をする際は、具体的にどのような手順を踏んでいるのでしょうか。

(山本)
開拓は、業界の現状把握をすることから始まります。その上で、GPTechの強みを踏まえて、どのようにアプローチし、どのようなモデルで顧客に価値提供できるかを検討します。この時に重要なのは、軸になる課題や方針を明確にすることです。

とはいえ、現実は上手くことが運ぶわけではありません。上記の流れを理解していても、1、2か月程度で「じゃあ1社目を開拓しよう」と開拓を進めていくことは難しいです。

ただ、自身のやりたいことであればモチベーションが継続し、四苦八苦しながらも結果を求めて多方面からのアプローチを検討することができると考えています。

例えば、現在開拓中の農業業界に関しては、代表の坂本が農林水産省のITテクニカルアドバイザーを務めているため、その知見を生かして開拓方法を模索することが可能です。

上記のような関係性を全て活かし、アプローチの方法を検討することが出来れば、必ず状況は好転していくと考えています。

―では、開拓後クライアントのPMO支援をする際にはどのようなことを意識しているのでしょうか?また、GPTechとしての実力・価値をどのように発揮していますか?

(山本)
PMO支援をする際に意識していることは、クライアントの業務内容や、業務・システムの要件を深く理解することです。

GPTechの実力の根底にあるものは、「クライアントより、クライアント業務を理解している状態を作る」ことです

業務に対しての深い理解があることで、課題解決のための方針を考えることができるようになります。もちろん、PMOに関する基本的な知識は必要になりますが、ベースとなるのはクライアント理解です。

また、ITコンサルタントにとって、技術的な知識を身につけること自体は目的ではありません。技術的な知識は、クライアント側に問題が発生した際に、対応できる状態を作るために身につけるものです。

しかし、ここで注意するべきなのが「クラアントに関与しすぎないこと」です。

GPTechの特徴の一つとして、「関与の最適化」が挙げられます。発注者側の立場を理解することは重要ですが、我々の支援がクライアント企業の自立を妨げることになってはいけません。

常に伴走し、必要な支援をしながらも、クライアントの自立を阻害していないか、単なる自社の利益追求になっていないかを確認しています。ノウハウの伝承は簡単にはできませんが、利益だけを追求してGPTechの理念やポリシーに反することがないかを、常に自己チェックしています。

エンタープライズユニットが求める人材について

―続いて、ユニットメンバーについて伺います。現在、ユニットにはどのようなメンバーが活躍していますか?また、人材の面でどのような課題があるか教えていただいてもいいですか。

(山本)
エンタープライズユニットは、他のユニットと比較すると平均年齢が低く、若手メンバーが中心となって活躍をしています。

若手メンバーは、全員が大手企業にも就職できるような素質・素養を持ったメンバーです。彼らは、裁量が大きく多種多様の経験を得ることができるGPTechの環境下で、順調に育っていると感じています。

したがって、新卒採用については特段悩んでいる点はありません。

ただ、優秀な若手メンバーの相談に乗り、プロジェクトをリードする中間層がいないことが、エンタープライズユニットの課題としてあります。

中間層がいないことにより、若手が裁量を持って業務遂行できますが、問題が発生した際に、対処できるメンバーが少ないことが現状です。彼ら若手がより成長するためには、優秀な若手から信頼され、伴走してくれる中堅層が必要だと言えます。

また現在、私や代表がユニットメンバーの相談に乗っていますが、本来は我々の前に中間層がその役割を担うことが良いのではないかと考えています。

よって現時点では、この中間層を中途採用で積極的に補完していこうと考えています。

―では、若手を牽引するメンバーとして、具体的にユニットでどのような人材を求めていますか?

(山本)
現在は、PMとしての経験を豊富に持つ中堅層を採用したいと考えています

PMP試験の受験資格に、36か月以上の実務経験が定められているように、PMでは実務経験が重要です。

特に、エンタープライズユニットは若手社員しかいないため、経験豊富で若手社員を導いてくれるメンバーが必要です。IT発注支援にあたって、プロジェクトを推進した経験は必須であり、それが欠けているとクライアントに対して価値提供もできないと考えています。

しかし、現状このような中間層はかなりレアな存在であると考えています。

私自身、GPTechへ転職したのは50代になってでしたが、もしこれが40代であれば考え方も違ったと思います。

仮に大企業に勤務している40代が、「何か社会のために働こう」とふと思った場合、より大きな企業で自分のできる仕事の範囲を広げたり、自分で起業したりする人が多いのではないでしょうか。

したがって、GPTechのような企業に転職して中堅として中長期的に5年、10年続けようと考える人はなかなかいないと思っています。正直、条件としてはかなり難しいでしょう。

ハイレベルな仕事ができ、かつ若手からも信頼される人柄であり、GPTechの企業理念にも共感することができる人は、かなり限られていると感じています。

だからこそ、このインタビュー記事を読んで「私に任せてくれ」というような人が出てきて欲しいですし、そういうやる気を持った人は、ぜひGPTechの選考に進んで欲しいと考えています。

―最後に、この記事を読んでいる求職者の方へのメッセージをお願いいたします。

(山本)
私自身が、いわゆるユーザ企業の一員であったとき、正直「コンサルタントは嫌い」でした。

「高い費用を払っているのに、分かりきったことを綺麗に資料にまとめているだけ」「アドバイスはしてもらえるが、上から目線で一緒に汗をかいてくれない」ことがその理由です。

私たちが実施している「コンサルティング」はそういう思いを抱かせないものです。本当にクライアントに感謝され、クライアントの発注力や価値を高めるものであることは、入社していただければ実感できると思います。

なぜ皆さんは「コンサルタント」になりたいのでしょうか。

エンタープライズユニットでは、日本のIT発注力、IT運用力を高めるために、誰も手助けしていない企業に手を差し伸べています。プロジェクト経験以外にも、自分たちで開拓方針も決め、提案を行い、クライアント支援まで担うことから、多くの経験を積むことができます。

ハイレベルな能力に尽きない学習意欲、クライアントから好かれる人間性を持つ優秀なコンサルタント集団の一員を探しています。

独立したとしても活躍ができるレベルになれるよう、成長機会の提供を皆さんに約束します。

―インタビューは以上です。ありがとうございました。

まとめ

本記事で、エンタープライズユニットの中堅・中小企業に対する想いや、ユニット全体の開拓者精神について、興味を持っていただければ嬉しいです。

若手社員の多いユニットではありますが、GPTechの企業理念に共感し社会課題解決に取り組みたいと考えているメンバーばかりです。

自身のPMとしての経験を生かし、ユニットの一員として新たな挑戦をしてみたいという方の参考になれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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